前号に続いて9月8日から13日までの期間行われた「地球文化交流会中国文化交流2001」での模様をお伝えします。今号では特に、聊城師範学院での河野喜一理事長の名誉教授授与式、聊城市の郭兆信市長との会談の内容についてレポートします。
9月10日、聊城師範学院を訪れた一行を迎えてくれたのは「中国聊城師範学院敦聘河野喜一先生為栄誉教授伝式」という横断幕でした。
清楚な一堂で授与式が始まりました。まず、趙潤生学院長が挨拶。「理事長と初めてお会いした時、深い印象を受けました。そのときから縁が結ばれ、今日に至っています。今回、ここでお会いできてもうすでに古い友達と思えます。また、新しい友達もいらっしゃってとてもうれしい。孔子曰く『友あり遠方より来るまた楽しからずや』の感慨に浸っております。私は聊城師範学院一万九千人を代表して、皆様を歓迎致します。理事長は日本社会でも古武道の名人であり、日中友好の使者となっています。そのような方が当学院の栄誉教授になることは心からの喜びです。これからも元気でもっともっと当学院に来られることを願います」と述べました。
続いて趙学院長から河野理事長は、認証書と記念品として掛け軸の贈呈を受けました。
理事長は、「世界中にたくさんの国、所々で文化交流をしていますが、その中で友達というより兄弟のような思いをするのは聊城師範学院の先生方です。きょう免状をいただきましたが、それは『お前さんと私は本当に兄弟ですよ』という証明書をもらったようなものです。ですから、嬉しいという気持ちより何か胸の中でホッとした思いがします。日本国とか中国とか抜きにして、懐かしい兄弟にまた会えたような気分です。その兄弟がたくさんの子供達を作って、生徒のことですが、その子供達は私の孫のような気がします。爺さまには孫がかわいいように、ここの生徒達が本当にかわいらしい気持ちがいたします」と述べました。
河野理事長は、竹から作ったという硯と筆を記念品として贈りました(写真上)。その際、「もともと竹の硯は、中国で初めて作られたそうです。(お持ちしたものは)今回一緒に来ている高桑さんが知り合いの名人に頼み特別に作らせたものです。また、筆も一本の竹で作られたもので、40度ぐらいのぬるま湯の中で15分くらいつけておくと普通の筆のように柔らかくなります」と付け加えました。 |
また、理事長は直筆の軸「飛心」を渡され、描かれた人物について「私が早く聊城に行きたいという顔です」と説明しました。
一方、同師範学院を訪れた日、一行は山東省の牛廷涛所長の計らいもあり、聊城市役所の市長執務室で、郭市長の歓迎を受けました。
市長は「市政を代表して皆さんのお越しを心から感謝いたします。昨日、山東省の牛所長から皆さんが聊城市にいらっしゃっていることを耳にし、ぜひ我が聊城市にも来ていただきたく、こうしてお会いできて嬉しいです」と挨拶。
聊城市について、「歴史が深く名勝古跡が多く工業、農産物も豊富。温泉も発見されるなど観光資源の開発も進んでいます。また多くの書道家、詩人、文化人を輩出しています」と説明、「これからも聊城市と国際交流できるよう、聊城市でいい思い出ができるよう、また多くの日本人が訪れることを願っています」と述べました。
これに答えて河野理事長は「今、私は聊城で一番偉いのは市長さんだと思っています。昔の人が一番偉くても(私は)会ったことはないし話を聞いたことがない。今会ってお話しをして声を聞いて顔を見てすばらしいと思う人が一番偉いと思う。市長さんと握手することは聊城市と握手するのと同じことですので改めて握手できたらと思います」と握手を求め、二人は固い握手を交わしていました。
理事長は「恵光」の軸を渡し、絵を見た市長は「中日両国人の幸せを祈っている泰山の神様かもしれないですね」と歓びを満面に表していました(写真上)。理事長はじめメンバー一人一人に市長から牛の筋から手作りで作られたというベルトがプレゼントされました。
「中国へのツアー参加は二度目ですが、中国のスケールの大きさ、広さ、懐の深さを改めて実感しております。中国人の歓迎は心からのものであり、礼節をわきまえたものであるというのを肌で実感しております」(佐藤進さん)
「ツアーを通じていろいろな方と実際お会いし、現地の人とも交流ができ、また普段聞けないような人から直に話を聞けたのがよかった。一員として参加したことでその後受け取る地球通信を見るのが楽しみとなるなど会員としての自覚も深まりました」(山口健一さん、写真左) |